表参道美学

女性向けビジネスを行っている会社の経営者、カルチャースクール、サロン経営者に伺ったワンポイント経営戦略を公開し、さらにスクール、文化、芸術に関する情報をお伝えします。

化粧品ネット通販

直営店でお試しOK
大丸、12月にサイト開設

大丸は、7月31日、12月からインターネットによる化粧品の通信販売を始めると発表した。百貨店の店頭では扱うことが難し

い中小メーカーなどの優良化粧品を発掘し、30代を中心とする働く女性に販売する。ネット通販の取扱商品をすべてそろえるサ

テライトショップを開設し、購入前に商品を試すことができる仕組みを特徴にする。

サイト開設と併せ、直営するサテライトショップの一号店を東京・大手町に開く。札幌や大阪、福岡などにも開設する計画。同シ

ョップではビューティーアドバイザーが常駐し、肌の診断、化粧品の試用などを担当する。

ネットでの化粧品販売で大丸は、2008年2月期に6億円の売上高を見込む。

玉の肌石鹸

素材・デザイン追求 高級店に販路 海外展開に力
石鹸 ブランド化に活路

玉の肌石鹸は、墨田区で1892年に創業。売上高は1963年12月期に80億円に達した。

だが、東南アジア産の安価なせっけんの輸入が増え売り上げは漸減。ここ10年ほどは家庭で液体せっけん利用が急速に進み、大手も相次いで固形の国内生産を打ち切るなど市場が縮小。玉の肌石鹸の販売量は40年間で半分以下になった。

「価格では大手や輸入品に対抗できない。原点に戻ってデザインや香りなどにこだわった高級ブランドを構築しよう」。高級路線に方向を展開した。

2003年に生まれた新ブランド「TAMANOHADA」は一つ一つが手になじむテニスボール大の手作り球形せっけん。パーム油などの植物成分を多用している。1個840円。価格は、従来の玉の肌石鹸の数倍する。

販路も工夫した。新製品を英国の著名デザイナー、テレンス・コンラン氏に送付し、氏の紹介で日本の販売代理店に納入することになった。これを突破口に日本橋コレドやカッシーナなど高級品を取り扱う店舗に拡大。

在来の「玉の肌石鹸」ブランドの製品は製造を停止したが、「TAMANOHADA」により売り上げ減少には歯止めがかかった。

「マーケティング力の弱い中小企業は消費者にとって本当にいい商品を提供しなければ生き残れない」と三木社長は話す。

次は国際ブランドに育てるべく、海外販売に力を入れる。

中国の美肌

昼休みエステ

中国の人々は、男性も女性も色白であることを好む。

その上、女性は「美肌」へのこだわりが非常に強い。

昔から肌に良いといわれる食べ物や飲み物を積極的にとる一方、最近はエステを利用する人も増えている。

そんな流行に敏感な上海女性の間で人気が高まりつつあるのが「昼休みエステ」だ。

日本の大手化粧品会社が昨年、上海市中心部の繁華街に開業したエステルームは、平日の正午から午後2時ごろまでは予約が特に取りにくいという。

退社後の時間は別のことに使いたいと考える働く女性が、昼休みの時間を有効利用しようと殺到するからだ。

料金は1時間で230元(約3,300円)。20代女性の月給が手取りで2000元前後なので、決して安くはない。

だが、お金に余裕があれば毎週、なくても2週間に1度は通うという人が多い。

彼女たちは普段はすっぴんか、かなりの薄化粧で過ごす。

お金と時間に労力を惜しみなく注ぐのは、すっぴんでいられる美しい肌をいつまでも維持するためかもしれない。

美肌

日本ケロッグ(東京新宿)が昨年1月に働く女性に実施した調査によると、

「女性美で気をつけていること」の問いに対し、

「肌の美しさ」84.4%とトップ。

「健康管理」70%、「内面の輝き」70%より多く美肌重視の傾向は強まっている。

なぜ美容に力を入れるのか。

「身ぎれいなのは自己管理能力の表れ」という価値観ができつつある。

経済力を身につけ、美容に遠慮なく投資できる女性が増えた。

手間ひまかけたスキンケアは経済力や時間的余裕を手に入れた自分を確認する作業なのではないか。