エレガント経営学

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★ジェイ・エイブラハム「ジョイントベンチャー」

無理をせず収益を伸ばす方法とは

新年度が始まり、新規事業を始めたい、今年度は収益をもっと増大させたいと思われている企業も多いかと思います。

とはいえ、自社には限られた資源しかなく、大きく事業を拡大させる術がない、むしろ、事業を拡大させようとしたら、リスクのことを考えてしまうと思われる経営者の方も多いでしょう。

そこで、世界No.1マーケッターと呼ばれているジェイ・エイブラハムは、自社に資源やリソースがなくても、さらにコストをかけずに、収益を伸ばす方法として、ジョイントベンチャー(JV)を推奨しています。

今回は、ジェイ・エイブラハムがおススメしているジョイントベンチャー(JV)についてお話したいと思います。


ジョイントベンチャー(JV)と言うと、大企業で行われている大規模な事業提携のようなものをイメージされる方も多いかと思います。

確かに、大企業においては、企業同士で行われる事業提携やアライアンスと呼ばれるもの、そして最終的には合併など割と普通に行われています。

私自身も、そういったプロジェクトに参画することも多くあります。

しかし、ジェイ・エイブラハムは、ジョイントベンチャー(JV)は、大企業だけでなく、中堅、中小企業においても有効であると言っており、そのような企業においても、ジョイントベンチャーによる収益拡大の実績を数多く残しています。

ジョイントベンチャーにおいては、まず、2つの立場というものを知っておかなければなりません。

ひとつは、「ホスト」、もう一つは、「ベネフィシャリー(受益者)」です。

「ホスト」は、顧客リストや販売網を持つ会社です。

一方、「ベネフィシャリー(受益者)」は、独自の商品やサービスを持つ会社です。

ジョイントベンチャー(JV)とは、「ホスト」の会社と「ベネフィシャリー(受益者)」の会社が、お互い補完関係を持てるように提携し、両社にとって、メリットや利益が生まれることであるのです。

もし、自社で良い商品を持っている「ベネフィシャリー(受益者)」の会社であれば、それを多くの人に売ってもらえるような「ホスト」の会社を探せばよいですし、

もし、広い販売網を持っているが、売る商品を持っていない「ホスト」の会社であれば、素晴らしい商品を持っている「ベネフィシャリー(受益者)」の会社を探せばよいのです。

ここで、もっとも重要なことは、

決して、自社だけが得になるのではなく、あくまでも、お互いがWin-Winになる関係を築かなければ、ジョイントベンチャーの意味がありません。

実際にジョイントベンチャーを行おうと思ったら、まず、何をしたらよいでしょうか。

どちらかが「ホスト」もう一方が「ベネフィシャリー(受益者)」となり、相互がWin-Winとなる関係を築くためには、まず、自社の強み、弱みを把握していなくてはなりません。

まずは、自社の強み、弱みを棚卸ししてみましょう。

そのあとに、自社の弱みが強みとなっている会社を見つけましょう。

そして、その会社の弱みが、自社の強みになっていて、その会社に貢献できることを必ず、確認しなければなりません。

ジョイントベンチャーとは、お互いの会社がWin-Winとなり、無理をせずにスムーズにレバレッジをかけて、収益を伸ばす方法なのです。

いかがでしたでしょうか。
中小企業においても、ジョイントベンチャーは、収益を伸ばす方法のひとつとして頭に入れておいてほしいと思います。