エレガント経営学

最新の経営学に関するトピックを新聞、ビジネス誌ビジネス書から引用し、女性経営コンサルタントの視点でわかりやすく解説、コメントしております。

★経営分析「営業利益」

会社の利益を上げるには

売上、粗利は増えているはずなのに、損益計算書上の営業利益が増えていない!

その原因は、販管費である可能性が高いかもしれません。

今回は、会社の利益を左右させる販管費についてお話したいと思います。


営業利益は、

(営業利益)=(売上総利益)-(販売費及び一般管理費)

で、計算されます。

つまり、売上総利益(粗利)が増えていても、営業利益がそれほど増えていなかったり、減っていたりする場合は、販売費及び一般管理費(販管費)が増えていることになるのです。

逆を言うと、しっかり販管費を個別に分析し、販管費を削減することができれば、営業利益、収益を上げることができます。

それでは、販管費の詳細を見てみましょう。

販管費は、
売上げの増減とリンクして費用が変動する「変動費」と、
売上に関係なく一定額発生する「固定費」があります。

「変動費」は、
販売促進のための費用、販売活動に関係する費用で、広告宣伝費や流通経費などが含まれます。

「固定費」は、
家賃や光熱費、設備等の減価償却費、そして人件費も含まれます。

販管費を減らすためには・・・

まずは、売上に連動しない「固定費」についてですが、本当に必要なものか見直してみる必要があります。
そして、払い過ぎてはいないか、より安く抑えることはできないか、検討してみましょう。

次に「変動費」ですが、より単価を下げることができないか検討してみましょう。
また、(変動費)÷(売上)を計上してみて、前年より売上に対する変動費が増えている場合は、何に費用を掛けすぎてしまっているのか検証してみる必要があります。

最後に人件費ですが、販管費の6~7割が人件費であるケースがほとんどです。
会社の費用の中で、人件費の影響はとても高いのは、皆さん実感されているでしょう。

一方で、人件費の負荷がかかっているからと言って、簡単にリストラをすることは難しく、頭痛の種になっているのも事実です。

まずは、営業の人ひとりひとりの営業成績は、日々計測し、管理していかなければなりません。
営業成績の悪い人に対しては、すぐにリストラを決行するのではなく、コストをかけずに教育をしていけるかどうか、検証してみましょう。
間接部門の人員については、もし人件費の負荷がかかりすぎているとしたら、外部へのアウトソーシングを検討してみるとよいでしょう。

販管費は、毎月計測し、検証しましょう。
前月と比較して、販管費が増えた場合は、何が原因で増えたのか検証します。

とても地味な作業ですが、毎月の計測、検証によって、無駄な費用を減らし、収益を増やすことになるのです。

いかがでしたでしょうか。
地道に、販管費を毎月、計測、検証することにより、収益を増やしていくことになります。