エレガント経営学

最新の経営学に関するトピックを新聞、ビジネス誌ビジネス書から引用し、女性経営コンサルタントの視点でわかりやすく解説、コメントしております。

★経営分析「売掛金」

「黒字倒産を防ぐには」

春に向かっている時期には、何か新しいことをやってみたくなりますよね。
春の季節に、起業を決心する人、会社を設立する人も多いようです。
しかし、せっかく起業をしても、事業を継続することが難しく、倒産する会社も増えているというのも事実です。

また、ビジネスを継続させる基本は、資金繰りです。
資金繰りがうまくできないと黒字倒産となってしまうのです。

今回は、黒字倒産のメカニズムについてお話したいと思います。


●黒字倒産とは

販売の時点で、売上として収益が計上されているのにも関わらず、入金のタイミングが遅いか入金させていないため、資金不足で、倒産となってしまうことです。

入金のタイミングが遅いとは、法人同士の契約などの場合、販売代金の回収を1か月後、2か月後などに設定している場合です。
さらに、入金前に仕入代金の支払いの期限が先に来てしまう場合、その時点で資金不足で仕入代金も支払うことすらできなくなってしまうのです。

入金がされないとは、いわゆる「貸倒れ」がおきたことで、顧客の経営状況が悪化して、いつまで経っても回収できないことです。


●黒字倒産を防ぐには

ビジネスを継続するには、資金繰りをよくして、黒字倒産を防ぐことが必要です。

黒字倒産を防ぐには、収益と入金とのタイミングラグがおきないビジネススキームを考えるべきだと思います。

収益と入金のタイミングラグがおきないビジネススキームとは

○前金制にする

○現金支払い(その場で支払い)にする

○仕入代金の支払いのタイミングを遅らせるよう仕入先にお願いする

○仕入先が顧客へ直接商品を発送して、自社で在庫を持たないようにする


また、貸倒れがおきないように、「売掛金」の残高を毎月チェックするようにしましょう。
残高がある場合は、得意先、入金予定日を必ず確認し、入金予定日が過ぎている場合は、現金預金出納帳とも照合させます。

入金がされていないと確認できたら、得意先に早めにコンタクトします。
毎月のチェックで、貸倒れのリスクを抑えることができるでしょう。

中小企業では、入金チェックをきちんとしていないところも多いので、プロセスを決めて、仕組み化していきましょう。

いかがでしたでしょうか。
中小企業では、特に資金繰りがキモとなります。
ポイントは、入金・回収は早く、支払いは遅く、在庫を少なくすることです。