エレガント経営学

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Web2.0

2000年前後のITバブル崩壊後、元気のなくなったシリコンバレーが2004~05年にかけて復活。その過程で生まれてきた、新しい技術、新しい組織の形、新しい思想、などを一つのパッケージにした概念がウェブ2.0だ。

95年ごろからITバブル崩壊までのネット普及期をウェブ1.0と呼ぶのに対し、「次世代のウェブ」という意味を込め、ウェブ2.0と命名された。

リアル社会とウェブ社会の違いは、リアル社会が一般的に「中央集権、マス、占有」と表現できるのに対し、ウェブ社会の特徴は「草の根、ニッチ、共有」という言葉で表される。

そして、ウェブ1.0とウェブ2.0の間には、非連続的な断絶があるわけではなく、ウェブ1.0よりもさらに、自律、分散、協調というインターネットの特質を推し進めたものがウェブ2.0。 そう言い換えることができるだろう。

『2006年6月24日号 週間東洋経済より抜粋』


【解説】

また、同誌では、以下のキーワードを解説しています。

Web2.0を理解する7つのキーワード

①グーグル

検索エンジンの王者。ウェブ2.0の象徴的存在。すべてはグーグルから始まった。

②ロングテール

ニッチ需要を積み上げることで、大きな売上高を稼げるという法則。アマゾンが代表例。

③SNS

ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略。会員制のブログ。若者の間で大人気。

④CGM

コンシューマー・ジェネレーテッド・メディアの略。ユーザーとみんなで作るメディア。

⑤SaaS

ソフトウェア・アズ・ア・サービスの略。ソフトをパッケージでなくネット経由で提供する仕組み。

⑥マッシュアップ

いろいろな会社の技術やサービスを組み合わせて、新しい技術やサービスを生み出すこと。

⑦ポスト2.0

ウェブ2.0の次に来る技術的なトレンド。別名ウェブ3.0。3D、動画、プレゼンスなど。


これらのキーワードは、新聞やビジネス誌で最近頻繁に見かける用語でもありますね。

ニッチな産業をターゲットとしたウェブ社会は、ベンチャー企業だけではなく、既存の老舗企業、大手企業においても、浸透しつつあり、このような概念は常識化しています。

ウェブ社会の浸透により、不特定多数を対象とした情報があふれるようになってきましたが、今後はそのような情報に振り回されるのではなく、情報をいかにまとめて、カスタマイズ化していくかがポイントになってくると思います。


【参考文献】

ウェブ進化論

ウェブ進化論
本当の大変化はこれから始まる
ちくま新書
著者:梅田望夫
出版社:筑摩書房
サイズ:新書/249p
発行年月:2006年02月